今回は、短期的に利益を上げる投資というよりも、コツコツ中長期的にかつ高利回りで運用できるようなスワップ投資を紹介します。銀行の預金口座にある程度自由に使えるお金が眠っている方、あるいは、月1〜2万円でもいいから積立預金・積立投資をしてみたい方、ぜひこの記事を読んで「銀行口座においておくよりは、メキシコペソで持っておく」という考え方もオプションに加えてみてください!
スワップとは
スワップとは2国間の政策金利差のことを指します。
スワップって何?をイメージする方法としては、外貨を持っていた時にもらえる利息と考えてください。日本の銀行の預金口座にお金を預けてても、一年でもらえる金利って数円だったりしますよね?これは日本の金利が低すぎるからです。金利の高い楽天銀行でも0.1%くらい。つまり、100万円預けてても1000円しか年間でもらえないんです。一方、世界の国では日本の金利より高い国がたくさんあり、100万円預けても数万円金利でもらえたりする国もあります。そういった2カ国間の金利の差のことをスワップと言います。そして、低い金利の通貨(日本円)を持っている人が、高い金利の通貨(ドルなど)を買うと、その分の金利差分が利息としてもらえるのです!
この金利差が大きければ大きいほど毎日もらえるスワップが大きくなります。では、どの通貨がたくさんもらえるのか見てみましょう。下記の表のC行は、それぞれの国の通貨1万通貨を買ったときにもらえる1日あたりのスワップポイントです。ぱっと見、USドルの40円が高そうですが、この金額は1万通貨あたりにもらえるスワップになるので、同じ円の手持ちでそれぞれの通貨がどれくらい買えるのかを考慮しなければいけません。E行は100万円分それぞれの通貨を買おうとしたとき、何万通貨変えるのかを表しています。USドルなら100万円で0.95万ドル買えますし、豪ドルなら1.43万豪ドル買うことができます。F行は、それらを基に計算した、1日当たりのスワップの合計になります(豪ドルの場合:1.43 x 10 = 14円/日)。同じ100万円で外貨を買うにも、毎日もらえるスワップの金額の差を見ると、おおきいところで150円にもなってしまいます。メキシコペソだと、毎日200円なので、年間だと200円x30日x12ヵ月=72000円もスワップでもらえます。100万円に対し、72000円年間もらえれば年利7%です!
A | *2020/03/06時点 | USドル | ユーロ | ポンド | 豪ドル | トルコリラ | メキシコペソ | 南アフリカランド |
B | レート(円) | ¥105 | ¥119 | ¥137 | ¥70 | ¥17 | ¥5 | ¥7 |
C | 買スワップ | ¥40 | ¥-6 | ¥30 | ¥10 | ¥30 | ¥10 | ¥12 |
D | 1万通貨あたりの必要資金 | ¥105万 | ¥119万 | ¥137万 | ¥70万 | ¥17万 | ¥5万 | ¥7万 |
E | 100万円で買える通貨数 | 0.95万ドル | 0.84万ユーロ | 0.73万ポンド | 1.43万豪ドル | 5.88万リラ | 20万ペソ | 14.29万ランド |
F | 100万円分買った際の 1日あたりのスワップ |
¥38 | ¥-5 | ¥22 | ¥14 | ¥176 | ¥200 | ¥171 |
*上の表は横にスクロールできます。
なんでメキシコペソ?
上の表でもあるように、高金利通貨といえばトルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソが有名です。そのなかで、なぜメキシコペソなのでしょうか?それは、メキシコペソのレートも5円〜8円を行ったり来たりしていて比較的安定しているため、高い利回りのメリットを享受できるからです。メキシコは、高金利通貨国によくある「失業率」「債務残高」「インフレ率」などの問題が比較的少なく、国の格付けも、南アフリカやトルコなどの高金利通貨国と比べても高い位置にランクしています(by S&P 2020/02/29)。また、メキシコは資源国でもあり、銀生産量が世界1位だったり、原油の世界シェア3%弱を占めたりと資源が豊富なので安心感もあります。
ランク | AAA (信用度が高い) | AA | A | BBB | BB | B (信用度が低い) |
投資対象 | 投資適格 | 投資適格 | 投資適格 | 投資適格 | 投資不適格債 | 投資不適格債 |
国 | スイス シンガポール など |
イギリス アメリカ など |
日本 メキシコ など |
ロシア インド など |
トルコ 南アフリカ など |
パキスタン など |
数年間毎月積み立てたらどうなったか
毎月積立預金する感じで、淡々と毎月ペソを購入していったらどうなっていたかを検証します。
条件は下記のように仮定します。
- 毎月1万ペソを積み立てる
- 1万ペソあたりのスワップは10円と仮定。(昔は15円とかありましたが)
- 必要資金は毎月2万円弱くらい(レバレッジ3倍)
2017年開始の場合 | ペソの値段 | 平均購入金額 | 合計通貨数 | 合計投資額 | 値動きによる損益 | 毎月のスワップ | 合計スワップ | 最終損益 |
2020年2月時点 | 5.51 | 5.76 | 38万通貨 | 729,870円 | -95,849円 | 11,400円 | 222,300円 | 126,451円 |
*上の表は横にスクロールできます。
結果は、3年ちょっとの期間で、合計73万円を積立、合計損益+126,451円を達成。さらに、毎月もらえるスワップの金額が11,400円まで成長!ここでやめても毎月1万円程度の不労所得GETです。
2017年開始の場合 | ペソの値段 | 平均購入金額 | 合計通貨数 | 合計投資額 | 値動きによる損益 | 毎月のスワップ | 合計スワップ | 最終損益 |
2020年2月時点 | 5.51 | 5.68 | 26万通貨 | 492,338 円 | -44,441円 | 7,800 円 | 105,300円 | 60,859円 |
*上の表は横にスクロールできます。
おすすめの証券会社
初心者の方におすすめなのが、トレーダーズ証券の「みんなのFX」です。もらえるメキシコペソのスワップも安定的に高く、貯まったスワップだけを引き出すこともできます。また1000通貨から購入することができ、取引コストも低く、サポートも充実しているので、これから始める方にはおすすめです。(私もみんなのFXの口座をスワップ投資専用のアカウントとして使っています)