不動産 資産運用

賃貸 vs 住宅ローンで家を購入どっちがいいか

永遠の問「賃貸 vs 購入」に関して自身の見解を示したいと思います。いろいろ調べるんですが、結局「賃貸か買うかは、あなたの考え方次第!」的なよくわからない記事が多いんですよね。自身の結論としては、購入しても大きく損することはなさそう、かつ、なんなら賃貸と比べてお得に住めそう、という答えです。今回は想定するペルソナ(購入を考えている家族のイメージ)と合わせ、賃貸と比べてどれくらいメリットがありそうか、イメージを掴んでもらえればと思います。

 

想定するペルソナ

今回、賃貸 vs 購入をシミュレーションするにあたって、想定する家族を下記のようにしたいと思います。

想定

  • 東京で共働き夫婦+子供0〜1人くらいで住みたい
  • 東京中心部からそんなに離れていない場所に住みたい
  • 今10万円〜15万円くらいの賃貸だけど、同じくらいか少しプラスするくらいで住みたい
  • 10年以上住むような想定はなく、立地の良いところを買って5年〜10年で売りたい
  • 50〜60平米は欲しい

10年20年のスパンで賃貸と購入を比較してもイメージがつきづらいので、5年後をメインに賃貸vs購入の比較をしていきます。長く持てば持つほど、賃貸よりもメリットが出てきやすくなるで、5年くらいでペイしそうなのであれば、その先も大丈夫であろうという考えです。5年後に「買った値段と同じくらいの値段」で売れれば嬉しいのですが、基本的には「物件を購入した金額から、賃貸に住んだ場合にかかるコストを引いた値段」で売れればOKとしてシミュレーションしてみましょう。つまり、賃貸に住んだ時と同じくらいの支出で、広くてクオリティの高いマンションに住めるのかどうかを検証します。

賃貸の場合にかかるコスト

上記の条件で考えた場合の賃貸相場は、20万円弱が最低ラインかと思いますので、18万円/月の物件に住んでいたと仮定します。そうすると、5年でかかる費用は、

18万 x 12ヶ月 x 5年  + 2回の更新料 = 1116万円

になります。おぉ・・・これだけでも結構な金額払ってることになるんですね、恐ろしい・・・

↓↓↓都内各区の2LDK(50-60平米)の平均家賃

購入(住宅ローン)のコスト【5000万の物件の場合】

購入の場合の金額は、都心に近いという条件からざっくり5000万円の物件を購入したと想定します。

必要経費

  • マンション価格:5000万円
  • 手数料(3%+6万円+税):171.6万円
  • 登記費用:50万円
  • 雑費:30万円
  • 保証料:110万円
  • 合計:5361.6万円

諸経費込の合計金額を全部ローンで借りることとします。

変動金利の場合

各銀行最優遇金利に近い、35年の変動金利0.6%で借りれたと仮定し、管理費月2.5万円(年30万円)かつ念の為毎年1%上がっていく想定、また固定資産税は10万円と想定する。
*毎月の返済に金利分が入っているので、「ローンの返済額 > 元金の返済」となる事に注意。

ローン返済(年) 元金返済(年) 残債 管理費(年) 固定資産税(年) トータルの支出(年)
1年目 ¥1,702,934 ¥1,381,238 ¥52,234,763 ¥300,000 ¥100,000 ¥2,102,934
2年目 ¥1,702,934 ¥1,389,525 ¥50,845,238 ¥303,000 ¥100,000 ¥4,208,867
3年目 ¥1,702,934 ¥1,397,862 ¥49,447,375 ¥306,030 ¥100,000 ¥6,317,831
4年目 ¥1,702,934 ¥1,406,249 ¥48,041,126 ¥309,090 ¥100,000 ¥8,429,855
5年目 ¥1,702,934 ¥1,414,687 ¥46,626,439 ¥312,181 ¥100,000 ¥10,544,969

*上の表は横にスクロールできます。

そうすると、5年間住んでみるとトータルで、1054万円お金が出ていったことになります。賃貸の場合、上で計算したように、5年間で約1116万家賃を支払うことになります。もうこの時点で、購入での支出が賃貸のときの支出より62万円少ないので、購入のほうが良さそうなのは明らかです。賃貸のほうが62万円余分にかかるということは、

残債 4662万 -  62万円 = 4600万円 

となり、5年後4600万円以上で売れれば、賃貸に住んだときと同じ金額、月々18万円を払って、広くてクオリティの高い分譲マンションに住めたことになります。5年後に、5000万円が4600万円になるというのは、5年で約8%値段が落ちていることになります。都内のマンションだと、値段が落ちたとしても毎年1%程度であることを考えると、かなり現実的に、賃貸に住む場合と同じくらいの支出でいい分譲マンションに住めそうです。

固定金利の場合

各条件は同じにして金利だけ変更し、35年の固定金利1.2%で借りた場合を見ていきましょう。

ローン返済(年) 元金返済(年) 残債 管理費(年) 固定資産税(年) トータルの支出(年)
1年目 ¥1,885,075 ¥1,241,683 ¥52,374,317 ¥300,000 ¥100,000 ¥2,285,075
2年目 ¥1,885,075 ¥1,256,583 ¥51,117,735 ¥303,000 ¥100,000 ¥4,573,149
3年目 ¥1,885,075 ¥1,271,662 ¥49,846,073 ¥306,030 ¥100,000 ¥6,864,254
4年目 ¥1,885,075 ¥1,286,922 ¥48,559,151 ¥309,090 ¥100,000 ¥9,158,419
5年目 ¥1,885,075 ¥1,302,365 ¥47,256,786 ¥312,181 ¥100,000 ¥11,455,675

*上の表は横にスクロールできます。

そうすると、5年間住んでみるとトータルで、1145万円お金が出ていったことになります。賃貸の場合、5年間で約1116万家賃を支払うことになっていましたので、その差はたったの29万円です。また、その時点でのローンの残債は4725万円に減っています。つまり、

残債 4725万 + 賃貸と比較して余分に払った金額 29万円 = 4754万円 

となり、5年後4754万円以上で売れれば、賃貸よりお得に住めたということになります。この場合でも5年で5%の騰落率が許容でき、十分メリットがあると考えられます。

購入(住宅ローン)のコスト【6000万の物件の場合】

もうちょっといいところ住みたいなーという状況を想定して6000万円の物件を購入したと想定します。

必要経費

  • マンション価格:6000万円
  • 手数料(3%+6万円+税):205万円
  • 登記費用:50万円
  • 雑費:30万円
  • 保証料:132万円
  • 合計:6417万円

諸経費込の合計金額を全部ローンで借りることとします。

変動金利の場合

各銀行最優遇金利に近い、35年の変動金利0.6%で借りれたと仮定し、管理費月2.5万円(年30万円)かつ念の為毎年1%上がっていく想定、また固定資産税は6000万円の物件なので少し上げて13万円と想定する。

ローン返済(年) 元金返済(年) 残債 管理費(年) 固定資産税(年) トータルの支出(年)
1年目 ¥2,038,019 ¥1,653,023 ¥62,512,977 ¥300,000 ¥130,000 ¥2,468,019
2年目 ¥2,038,019 ¥1,662,941 ¥60,850,036 ¥303,000 ¥130,000 ¥4,939,038
3年目 ¥2,038,019 ¥1,672,919 ¥59,177,117 ¥306,030 ¥130,000 ¥7,413,087
4年目 ¥2,038,019 ¥1,682,956 ¥57,494,160 ¥309,090 ¥130,000 ¥9,890,197
5年目 ¥2,038,019 ¥1,693,054 ¥55,801,106 ¥312,181 ¥130,000 ¥12,370,397

*上の表は横にスクロールできます。

そうすると、5年間住んでみるとトータルで、1237万円お金が出ていったことになります。賃貸の場合、上で計算したように、5年間で約1116万家賃を支払うことになります。その差は121万円です。また、その時点でのローンの残債は5580万円に減っています。つまり、

残債 5580万 + 賃貸と比較して余分に払った金額 121万円 = 5701万円 

となり、5年後5701万円以上で売れれば、賃貸に住んだときと同じ金額を払って、広くてクオリティの高い分譲マンションに住めたことになります。5年後に、6000万円が5701万円になるというのは、5年で約5%値段が落ちていることになります。5000万の物件と比べると、許容できる価格の騰落率が若干抑えられてしまいますが、それでもかなり固くリターンが見込める形になっています。

まとめ

今回は、賃貸と購入を比較し、購入した場合賃貸と比べてどれだけのリスクがあるのかを見てみました(あまりリスクと言ったリスクはなさそうですが)。上記の設定だと、賃貸で住んでも5年間で1100万くらいかかりますし、それを「分譲マンションの経費や値下がりを加味した、5年後買ったマンションがいくらであるべきか」を見てみると、賃貸で払う金額程度でマンションを購入でき、5年という短いスパンで売り抜きたい場合でも、そこまでリスクがなさそうということが言えるかと思います。もちろん、売ることを見越したマンションの購入の場合、立地(駅近、人気エリア)はこだわったほうがいいかもしれません。

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